ケーキナイフの陶器でできた柄が握っている最中に割れ、右手指関節部損傷。
傷が深く、出血が止まらなくなり、シェフがこれでいくらか血が止まるだろう・・と
「たばこの葉」を傷口にあてて、さらに薄いペーパーとラップでぐるぐる巻きにして対処。
救急車到着。
こちらではおおまかに3種類の救急医療がある。
1.ポンピエと呼ばれる「救急医療&消防団の役目」の隊員
2.救急医療のみの病院付け救急隊
3・SOSメディサンと呼ばれる出張医療
私がお世話になったのは1のポンピエ。
TELから3分程度、サイレンを鳴らしてやってきた。
筋肉隆々の屈強な消防隊員3名が
傷口をまずは消毒。
「なんだこれは!!」とタバコの葉を見て怪訝な表情。
「タバコの葉です・・」
「ダメだよ、何でそんなことしたの?」
「私じゃない!同僚が血止めにってやってくれたの・・」
「ダメダメ」
といって傷口に入ったタバコの葉を丁寧に取り除いて消毒。ギャー痛い
いざ病院へ。
消毒中に、滞在許可証の提示を求められ、住所、電話、家族、事故時の状況など一通り聞かれる。
それに基づいて搬送先の病院へ連絡を入れてくれる。
こういうとき滞在許可証がなかったらどうなるんだろうか、と考えるとゾっとする。
一人は運転、一人は助手席、そして一人はつきっきりで話し相手になってくれる。
日本人ってことも珍しかったのか、いろいろ聞かれる。
このポンピエと呼ばれる消防隊員はフランスではナンバーワンと言っても過言ではないくらい
市民に愛されている職業の人たち。人命救助のスペシャリストであり、さらに気さくで感じも良い。
病院到着。
ケガは指だけなのに、車椅子に乗せられる・・。(多量出血で貧血の可能性が?)
久々の車椅子・・。で救急受付まで付き添ってくれる。
付き添いはここまで。「サヨナラー」と教えたニホンゴで挨拶。
ここからは一人ポツンと車椅子で治療まで待つ。
お財布と携帯の入ったバッグのみ持参で着の身着のまま来てしまったので、ココに来て、とんでもなくみすぼらしいことに気が付く。
救急なのに2時間待ってようやく治療。。
個室に通され、感じよくない先生に状況を説明する。
「今から縫うからこっちを見ないで、そっちの壁をずっと見てなさい」
と指示される。
状況はわからないが、麻酔が痛かった。
その後、数針縫って治療完了。
診断書、ドクターストップの診断書、社会保険提出用書類、処方箋、治療の注意書、抜糸の案内等をもらってバーっと説明して修了。
帰ろうか、と思ったとき、ふと「お金払う場所ないな・・」と不安に。
近くにいた看護士さんに聞くと「お金は払う必要ありません」とのこと。
毎月高いけど・・払っていてよかった社会保険。
帰ろうと外へ出ると、病院が巨大すぎて自分がどこにいるかわからなくなった。
どうにか道路へ出て、賑やかな通りに出ると、そこは「パリ」じゃなかった・・・。
帰るのは自力で。駅を探すのに一苦労した・・。
・・・10日後
抜糸をするのは病院ではなく、「cabinet d'infirmier(e)」と呼ばれる看護士のキャビネで行なう。
ここでは、予防接種なども行なっているようだ。
近所の薬局で看護師のキャビネを紹介してもらいまずはTELにて予約可能かどうか聞く。
特に予約しなくてもそのまま直接来てください・・とのことだったので当日直接出向くことにする。
個人開業医のように一般のアパート内に存在しているが数はさほど多くなく、たいがい営業時間も短い。
私が訪れたのは、午前中のみと、午後は18:30~19:30の1時間限定。
マダム先生に病院からもらった書類を渡し、早速抜糸。
小さいピンセットとはさみで処置。ちょっと引きつられて痛いぞ。
抜糸終了後、保険金請求の用紙を書いてもらって完了。
しかし、今だに傷口に物が当たると痛い・・。
そんないきさつだったのね。大変だったね・・・。
返信削除陶器でできた柄か~。素敵なデザインだけど、危険だね。
日本では見かけないよね。
救急車までは良かったみたいだけど、救急で2時間待ちは
長いね。 もっと重症患者がいたのかな。
郊外の巨大な病院だったんだね。救急車で運ばれると、
どこに連れてこられたか分からないよね、きっと。
私は救急車には乗ったことないけど。
傷がけっこう深かったみたいだね。
記事を読んだだけで、足元からゾワゾワしてきちゃうよ。
怖い~。
絶対看護師とか無理。 採血だけでもいっつも違うとこ見る。
治療費が無料なんだね~!! 保険料高いんだろうな~。
でも、いつお世話になるかわからないから、
ちゃんと納めるべきものは、納めるべきだね。
それにしても忙しい時期に災難だったよね。
お大事にね。
そうそう、柄は右手で持つから、思いっきり右手をやっちゃたんだよ~。スパッと切ったときは痛みは感じなかったんだけどあとからどんどん痛むのね。。
削除救急受付ではけが人とか、老人が運び込まれてきたよ。まぁ私なんかはそういう人に比べたら軽いほうだけど、なぜか車椅子乗せられて待たされたよ・・。
普通の病院にかかるとその場でお金を払うんだけど(後からキャッシュバックがあって無料になるシステム)ここはそのまま無料で処置してくれたよ。保険料は高いけど、全額保険会社や健康保険で負担してくれるからいいね。日本も税金をこのように使えばいいのにねぇ。
抜糸も終わって今は傷口がぬれないようにバンドエイドで補強しているけど、まだちょっと痛いので、もう少し不便な生活が続きそう・・・。