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2012年4月7日土曜日

見世物小屋展

見世物小屋。
日本では「浅草花やしき」がその前身であった。。

いわゆる奇人だとか障害者などを小部屋に居座らせ、一般客にその様子を見せるという・・

今の時代からすると「超差別的アトラクション」である。

その昔、パリでも同じようにこの見世物小屋が存在しており、市民の目を楽しませていたのだとか。。


その見世物小屋展というのがケ・ブランリー美術館で期間限定で行なわれているので行ってきた。

写真や絵画、映像、ポスターなどありとあらゆる展示があり、最終的には
人種差別はよくない」と警鐘をならすような内容であった。

数百年前は同じヨーロッパ人でも見た目が「ハンディキャップ」と言われる人たちが中心だったが
植民地時代を迎えると、アフリカの植民地から多くのアフリカ人をパリに「見世物」として連れてきた。
写真や映像によると、まるで動物園のように彼らの生活エリアを柵でくくってその中に住まわせ
その生活スタイルを柵の外でパリジャンがまるでぞうやきりんを、見るような状態で眺めるという。。
まったくもって失礼な話だ。

とある映像では、アフリカ人に足環をつけ、民族衣装&民族ダンスを舞台上で踊らせるとか。。それも調教のように横柄な態度で指示して・・。

アフリカの唇に手のひら大の大きさの木型をはめている原住民も見世物として連れてこられたようだし、タイの首長族(首に何十もの輪っかをはめている原住民)も珍獣扱い。

まぁ、日本のテレビ番組でも「世界びっくり人間ショー」なんてものもあったので、世界的にそういう風潮はあったのだろうけど。


中国人や日本人も当然奇人扱い。。

ポスターでは「日本のマジシャン来る」なども見受けられた。

見ごたえ十分だったが、おぞまし過ぎて写真に撮るのも躊躇われた・・。

最終コーナーでは「差別」についての問いかけ。
「ハンディキャップ」の人はもちろん、「宗教」とか「ホモセクシュアル」とかで差別をするのは
良くないと投げかける映像で締めくくられている。

4 件のコメント:

  1. ぬくたんママ2012年4月8日 13:43

    へ~、そういう展示会があるんだね。
    昔、ビデオで「エレファントマン」という映画を観たけど、
    まさにその世界だね。

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    1. この特別展示は、「かつて見世物があった。」という回顧録&差別意識についての問いかけのようなものだったので、まるっきりの見世物小屋を見てきたわけじゃないんだけど、やっぱりおぞましいと思いつつちょっとは好奇の目で見てしまった自分がいるよ。そうだね、エレファントマンと同じかも。

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  2. 指の方はもう大丈夫ですか?
    ブログを読んでビックリしました!!
    もうお仕事には復帰されてるのかな?

    「花やしき」が以前は見世物小屋だったことを知らなかったです…。
    今でもテレビで見たけど、他の国(確かインドネシアだったかな?)では、
    見世物小屋があるみたいだし。
    フランスはちゃんと人種差別のこととか向き合って展示会とかしてるけど、
    日本はそれどころじゃない感じで、人間の質が悪くなる一方です(苦笑)

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    1. ご心配ありがとうございます。はい、もう大丈夫です。仕事は結局休めず包帯をまいてなんとかやってました。。

      花やしきは昔の遊園地ですが見世物小屋がメインだったとも言われていますね。
      フランスは人種の坩堝なので、あからさまな差別ってのが存在しています。だからかな、やっぱり差別はよくないっていう思想も結構強くてこんな感じのアピールなんかがあるのかも。日本は島国で今でも「鎖国」的な雰囲気あるでしょう。
      人種差別はもちろんあるけど、見た目はみんな同じだから欧米ほどではないかもね。

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