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2012年9月20日木曜日

パリ警察資料館

アパート内装工事に伴う断水のため朝から夕方まで外出しなくてはならなくなった。
なぜなら、炊事、洗濯、トイレ、すべてが不可能である。
こういう時に限って、仕事も外出も、人と会う約束も何もない。

もっと前もって断水のお知らせをくれれば、TGVの安いチケットでパリ脱出を試みたのだが、前日の夕方になってお知らせの紙が貼り出されたのでなんともしようがない。
どうやって暇をつぶすかを考える。


いつも何気に見ているパリ市の情報サイトから「無料」の文字をピックアップ。

今回は博物館を3つ巡ってみることにした。もちろん無料。


Musée de la préfecture de police 警察博物館
ここはなかなかレアかつハードルが高い。おそらく日本のガイドブックの類いには掲載されていないだろうから知る人ぞ知る博物館なのかもしれない。

場所は5区。 Maubert-Mutualité からほど近い警察署内。
一般的な博物館は建物が単体で存在しているが、ここはまず警察署内に立ち入らなければならない。
日本の警察署と同じように、入り口付近には数人のポリスが見張り番として待ち構えており、敷地内に入ろうとすると足止めをくらい
どこに行くのか、何の用だ
と聞かれる。

小心者、常におどおどしている者、後ろめたい何かを抱えている者にとっては非常に入りにくい雰囲気なので目の前まで行ってギブアップする脱落者もでるだろう。
しかし、「博物館訪問」の旨を告げればぶっきらぼう簡単に場所を説明してもらえる。

警察署内に入ると、まずは受付があるが、混んでいる場合はエレベーターか階段で3階へ。ここでも署内係員には「どこへ行くのか?」と聞かれる。


署員が使う階段から上がれと言われたので、その通り3階までいくと博物館の入り口にたどりつく。

一見雑居ビルに入っているバーの看板の様相



中に入ると一応受け付けがあり、見たい旨を告げると「そちらです、さぁどうぞ」と言ってもらえる。
17世紀、18世紀の文献や当時の制服を来た蝋人形がいたるところに配置されるというコーナーからはじまって、ギロチンの縮小レプリカや銃なども。


パン屋の営業日規則
ちょっと面白いものを見つけた。パン屋の営業日について記された書類だ。
現在フランスではパン屋の営業日は各市町村により決められている。例えば、A地区には3つパン屋があったとしたら、それぞれの休業日は違う曜日になる。その規則を破ると罰金が生じてしまうというパン屋業界では当たり前のルール。それを管轄しているのはpréfectureであるのだが、ずいぶんと歴史ある規則だったのだ。


こちらは近代警察のコーナー

19世紀末から20世紀にかけての制服や銃、そして牢屋のかぎや手錠などのおどろおどろしいものが展示されている。
パリ・コミューンに関する記述なども展示されているのでパリの歴史好きには興味深いスポットである。


奥に映るのは19世紀の取り調べの様子


博物館の中央は会議室のような一角で、普通に仕事をいている署員がいるので見学の際はお静かに。

ちなみに、この博物館、訪問中他の訪問客はゼロ。
数々の蝋人形や生々しい絵画や写真、武器に囲まれて一人興味の赴くまま歩みを進めた。

博物館というより資料館といった趣だ。

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2 件のコメント:

  1. ぬくたんママ2012年9月24日 7:51

    ここではボンヤリしててもスリには合わなさそうな博物館だね(笑)

    確かに、年間何人の見物人が来るのかな? って場所だね。
    特に後ろめたいことがなくても、入口で入るのを躊躇してしまいそう・・・。 よく1人で入ったね。さすが!

    それにしても、断水のお知らせ、前日の夕方って困るよね。

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    1. 雰囲気が「常に見張られている」って感じだからスリや置き引きには居心地悪いだろうねぇ。
      受付に、訪問者記帳bookが置いてあったんだけど見たら最新で1週間前だった。もちろん書くのは自由だから他にもいるとは思うけど。ちなみに日本人の名前は皆無。観光でここ目指す人はよっぽどだね(笑)
      私も物好きだから、危険な所じゃなければどこでも突撃しちゃってる。人一倍好奇心が強いんだと思う。
      断水のお知らせ困るよーーー!ガス会社とか水道会社とかが道路で大々的に工事する場合はもっと前もってお知らせがくるんだけど、個人宅の場合は予測不能!!

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